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3月20日 update |

| 公定歩合、ペイオフ、デフレ・・・・。テレビや新聞で耳にする、政治や経済の言葉。でも、皆ちゃんと意味わかってる?今更聞けない用語、けれども知らぬは一生の恥。浜田先生~!おバカ編集部に、愛のご講義を! |
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▼おバカ編集部 最近、TVや新聞でペイオフ解禁を延期って言うニュースを聞きますが、ペイオフって何の事ですか? 言葉はよく耳にするんですが、まさか大金払って買った(ペイ)洋服が、オフになっていたってことじゃないですよね? ▼浜田先生 はい、違います。もともとは英語の「pay-off(払い戻し)」という意味です。ただ、ご質問のペイオフという言葉は、今の日本の経済状況の中から、生まれてきた言葉なのでまずは、日本経済の状況、銀行の状況をお話しましょう。 ▼おバカ編集部 どうか、簡単にお願いします! ▼浜田先生 わかりました。 バブル崩壊後、日本では銀行が倒産したというニュースがTVや新聞で流れているでしょ。これでも、80年代の一時期は、世界で最も強いのは日本の銀行と言われていたんですよ。 当時、日本では大蔵省の護送船団方式のもと、「金融機関は絶対に破綻させない」と言われていました。ところが、自信過剰がたたり、バブルの崩壊や金融ビックバンの荒波に飲み込まれてしまいました。日本の銀行は、お金を貸した時に担保として預かる、土地や株を持っていたんですが、土地の値段も株の値段も下がってしまう、デフレ現象が起きてしまったんです。物の値段が下がってしまう事をデフレと言うんですよ。今も日本はその真っ只中にありますね。消費者にとって、物が安くなるのは、嬉しいことだけど、大きな目で見ると、自分達が持っていた物の価値が下がるということなので、得をする人と損をする人が出てくるんですね。かつてのバブル絶頂期、日本の銀行や企業は、土地を買ったり、株の持ち合いをして、国際的な信頼を維持しているところがあったんです。 ▼おバカ編集部 物の値段が下がってしまうくらいで、今みたいに銀行が倒産するような状態になってしまうんですか? ▼浜田先生 それは、原因の一つにしかすぎないんですね。国際的に日本の銀行が評価されていたのは、銀行自身の力ではなくて、日本人の国民性が日本経済を支えていたところもあります。 ▼おバカ編集部 国民性って? ▼浜田先生 日本人というのは明治の頃から、貯金をするという習慣・教えがあるんです。真面目な国民なんですね。その国民の貯金を企業に融資したり、プロジェクトに使ったりして、金融経済大国日本になっていったんです。世界のトップ銀行の中で、預金業で比べると1位から10位まで日本の銀行だったほどなんですよ。とにかくみんな貯金をしたわけなんです。それだから、アメリカの土地を買ったり、ビルを買ったり、企業を買ったりと勢いがあったんですが、日本の一人勝ちの状況を諸外国、特にアメリカは面白く思わなかったのですね。それで、自己資本率(銀行自身が儲けたお金)の比率を8%に設定する条約を、ブラッセルにある国際決済銀行で決めさせたんです。 ▼おバカ編集部 なるほど。無理からにやらされてしまったわけですか。ところで、自己資本率8%って、どういうことなんでしょう? ▼浜田先生 そもそも日本の銀行は自分自身のお金を持っていなかったんです。預金者から集めたお金を運用して成り立っていたので、銀行自身のお金はなかったのです。欧米の金融機関というのは、自分達が投資をして、銀行業務以外に金融サービス業務をたくさんやっているんです。預金も扱うけど、全体の比率から見たらとても低い。アメリカなどでは、いろんな企業や、政府の公的なお金を集めて大きなプロジェクト開発などをして、銀行自身でお金を儲けているんですね。だから自己資本率が高い。外国の銀行や企業が、自己資本率の低い銀行(日本の銀行)と取引をしていた場合に、銀行がおかしくなった時に、銀行自身にお金ないから危険と考える。だから国際的な取引をする銀行に関しては、自己資本率を8%以上にしないとダメですよ。という事になってしまったんです。 ▼おバカ編集部 日本はハメられたんですか? 自己資本率8%ないとどうなるの? ▼浜田先生 国際的に日本の銀行の経営を難しくするような環境を、外国から押し付けられてしまった部分はありますね。国民の預金に頼っていた日本の銀行は、当然、どこの銀行も自己資本率8%以上持っているところがなく、尚且つ、銀行が担保として持っている土地とか株が値上がりしていれば、自己資本率を高める事になったんですが、物の値段が下がってきてしまって、ますます自己資本率を低下させてしまいました。日本の銀行は、どこの銀行も国際的な水準で見ると、危険な銀行という位置付けになってしまって、外国の会社が日本の銀行を使ってビジネスをするのは不適格ということになってしまったんです。 ▼おバカ編集部 日本にとって、都合が悪い条件なのになんでまた了承したの? ▼浜田先生 自己資本率8%と言われた時に、日本政府や日銀が、そんな事は、アメリカやヨーロッパでやってもらえばいいことで、日本はお互いに信頼関係でやっているので日本独自の方法で、きちんとやっていると跳ね付けていれば、今日のような状況にいたっていなかったかもしれません。当時、自己資本率8%という事がどういう事か、理解出来ていなかったんです。日本は儲かっていたし、「外国の人が8%と言うなら、決まりを守りますよ」と安易に同意をしてしまったんですね。その結果、日本の銀行は、自己資本率が低い危険な銀行という扱いなってしまったんです。そんな中、土地の値段や株価も下がってしまって、自己資本率8%を満たすことができない銀行ばかりになって、坂を転げ落ちるようになってしまいました。 ▼おバカ編集部 何だかんだ言っても、私たちって、銀行にお金を預けてますよね。自己資本率が低いのは、分かりましたが、銀行にお金が入っているハズですよね? 銀行にお金が無いって??? ▼浜田先生 銀行はお金を預かるだけではないんです。今まで、ローンや融資をしてくれていた銀行が、自己資本率8%の導入をしてしまった結果、今までのように、長年の付き合いや信頼、地元企業を応援するような融資は、自己資本率を低める事になるので、お金を貸ししぶるようになってしまったんです。それどころか、お金を貸していたところから回収する動きが強くなって、ますます、お金がまわらなくなってきてしまったんです。自己資本率を高めるために、できるだけお金を手元に置くようになってしまったわけです。銀行も戻ってきたお金を、日銀に預け直してしまうという悪循環で、景気が悪くなって、ついに銀行が倒産しだしてしまったんです。今までは、万が一、銀行が倒産しても、預金保険機構が預金額全て、顧客に保証します、と言っていたのに、現実にたくさんの銀行が倒産してしまって預金保険機構のお金が足りなくなってきてしまったんです。 ▼おバカ編集部 ひょえー。預金していたお金を保証してもらえなくなってしまうんですか!? ▼浜田先生 そこで、政府は、ご質問の「ペイオフ」と言う対策を考えたんですね。 もしも銀行が倒産した場合、保証額に一千万円という上限をつけて、一千万円までの預金と利息を保証しましょうという対策を考えたんです。これが「ペイオフ」です。 預金が全額戻って来ないとなると、預金者が、銀行を選ぶようになり、国がやっている郵便貯金などを選ぶようになってしまったんです。銀行の分別をつけるようになってしまったわけです。本来は、銀行を応援するための対策だったのに、意味が無くなってしまった。銀行の側も、新しい商品の開発、立て直しが上手く行かず、銀行自体の持っている不良債権が増えて、経営が苦しくなってしまったんです。このままペイオフを解禁してしまうと、預金者の不安は、ますます高まって、預金の取り付け騒ぎとか、トラブルが起きてしまう恐れが出てきたんですね。そこで政府は、景気が良くなるまでペイオフ解禁を延期するということにしたのですね。
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1953年鳥取県生まれ。東京外語大学中国科卒業後、米ジョージ・ワシントン大学大学院政治学博士課程修了。戦略国際問題研究所主任研究員等を経て帰国。現在、国際未来科学研究所代表。また国連大学アメリカ評議会ミレニアム未来研究委員、21世紀の成長企業を探る研究会座長などを歴任。
→主な著書 |
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| あなたが疑問に思っていることをおバカ編集部が浜田先生に取材します。 |

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国際決済銀行
BIS(Bank for International Settlements、国際決済銀行)は、1930年に設立された中央銀行をメンバーとする組織(本部スイス、バーゼル)。銀行の国連みたいなもの。中央銀行からの預金の受入等の銀行業務も行なっています。 |
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預金保険機構
預金者の保護を図るための機関。このおかげで、私たちの預金もとりあえずは守られている。 |
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日銀
日本銀行、略して日銀。お札を発行する銀行、銀行の銀行、政府の銀行、の3つの銀行としての役割を持つ。私のメインバンクは日銀です。という人がいたらそれはウソなので注意しましょう。 |
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| -編集後記- |
ペイオフって銀行救済の手段だったんですね! 保証額に限度が付く事に、目先の事だけ考えて、有利?不利?って思ってしまいがち。 でも、大きな目でみたら、銀行が立ち直れば、経済が潤って、私達の生活も潤うっていう方程式なんですね。ただ少し心配なのは、方程式って何処か一つ間違えると・・・。 う~ん、やっぱり経済って複雑。 おバカ編集部・廣田美千代
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