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6月14日 update |

| 公定歩合、ペイオフ、デフレ・・・・。テレビや新聞で耳にする、政治や経済の言葉。でも、皆ちゃんと意味わかってる?今更聞けない用語、けれども知らぬは一生の恥。浜田先生~!おバカ編集部に、愛のご講義を! |
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▼おバカ編集部 今月よりバージョンアップして、これまでの日本経済から世界情勢まで、その枠を広げてお勉強させて頂くことになりました! 本当にこのコーナーがはじまってからというもの、国内もそうですが、世界も激変しているように思います。で、世界に目を向けると、なぜかいつもアメリカが・・・。というわけで、リニューアル第1弾は、「アメリカ経済」を2回に分けて先生、お願いします!
▼浜田先生 アメリカ経済ですね。世界経済を勉強するには、まずはアメリカの経済を知らないとダメだと思います。気分新たに身を引き締めて勉強しましょう。 早速ですが、今のアメリカの経済が、日本の景気回復にとって、とても関わりがあることはご存知ですか? 今、日本は、中国のバブルと、アメリカの好調な景気の両方に支えられて、景気が上向き始めています。先月、アメリカに行って、東海岸と西海岸での不動産におけるバブル現象が起きているのを感じました。今年の11月の大統領選挙に向けて、ブッシュ大統領が、景気を良くしようと政策的に大型減税を進めたのが不動産バブルの引き金になったのですね。
▼おバカ編集部 えっー! 不動産バブルって、日本はまだどこに目を向けても不景気を引きずっているのに、アメリカ経済ってそんなに好調なのですか?
▼浜田先生 イラク戦争が泥沼化しつつあり、暗い影も覆い被さっているんですが、「すごく景気がいいなぁ」というのが第一印象ですね。特に、東海岸、西海岸はすごく好調です。ただ、地域的な格差があり、中部である、オハイオやミズーリ、イリノイという、かつて物を造っていた工場や製造業中心だったエリアなどは、アウトソーシング化が進み、中国や東南アジアに工場や仕事がいってしまい、失業率が高くなってしまっています。ただ、アメリカ全体をみると景気がいいという印象です。
▼おバカ編集部 何でそんなに景気がいいのですか?
▼浜田先生 一つは、ITにおけるソフト関連や金融のソフトなどの事業がアメリカの景気回復を支えているからです。つまり物を造る作業は、日本や中国にアウトソーシングして、アイデアで景気を回復させたわけです。かつての、made in USAというのは、外国にアウトソーシングして無くなってしまったけれど、もっと大切でお金になる「アイデア」の部分で、世界中から再びアメリカにお金を呼び戻しているのです。そのお金が、新しい雇用や、新しいサービスを生み出す原動力になっているので、アメリカにとっては、頭で稼ぐという意味での好景気が生まれているのです。「アイデア」で儲けたお金で、海外にアウトソーシングして造られた車や、家電製品をどんどん買うので、お金が上手くまわるのです。
▼おバカ編集部 なぜお金が上手くまわるのですか? 他の国から商品を買ったらお金は国外に出てしまうじゃないですか?
▼浜田先生 なぜなら、アメリカは高金利政策をとっているからです。10年物の国債でも、日本では、年に1%前後の利率なのに、アメリカでは、年に約5%ぐらいの高い利率がつくのです。 たとえば、日本や中国が商品をアメリカに売ると、代金がドルで支払われます。日本や中国では、アメリカから受け取った代金(ドル)を運用しようと思っても、国内では低金利なので、支払われた代金で、アメリカの国債を買ってしまうのです。昨年だけでも、日本は20兆円強のアメリカの国債を買っているのですよ。アメリカの国債を買うことによって、日本や中国に入ったお金が、再びアメリカに戻ってしまうわけです。アメリカは、そのお金を資金に、金融商品の開発や、コンピューターのソフト開発など、ソフトの部分を活性化させ、莫大な利益を出し、今のアメリカ経済を支えているのです。政策的にドル安の流れになっているのですが、これもアメリカが物を買おうと思った時に、有利に働くわけです。
▼おバカ編集部 何かアメリカに上手く使われている感じがします・・・。
▼浜田先生 そうですね。そして好景気の一番の要因として、11月の大統領選挙が大きく関わっていると思います。今回の選挙は、民主党、共和党ともに、個人で政治献金を寄与する人の数が増えていて、大統領選挙始まって以来の高額なお金が集まっているんです。 とにかく半端な金額じゃないのですよ。今、共和党のブッシュ大統領が集めている寄付金は、日本円で500億円ぐらい。かつての大統領選挙で、こんなに多額のお金が集まったことはありません。それだけ、個人でブッシュ政権を続けて欲しいと希望している人がいるということですね。もちろん民主党のケリー候補も好景気に後押しされ、寄付金をたくさん集めているのですが、ブッシュ大統領の10分の1ぐらいです。それでも、今までにないぐらい高額の寄付金なのですよ。
▼おバカ編集部 なんでブッシュ大統領は、そんなに資金を集められるのですか?
▼浜田先生 ブッシュ大統領は、アメリカの全体の人口の5%ぐらいを占める高額所得者に対して、手厚く減税処置を行ったり、彼らが喜ぶような政策を実行しているから、高額所得者がブッシュ大統領に対してとても好意的なんですよ。ブッシュ大統領に再選してもらいたいと思う高額所得者が多いから、500億円近い選挙資金が集まるわけですよ。
▼おバカ編集部 ヒドイ!! 不平等そのものじゃないですか! それでは、ケリー候補が資金を調達できる理由は何ですか?
▼浜田先生 民主党のケリー候補者は、マサチューセッツ出身の上院議員を長年やってきた人なのですが、奥さんがハインツさんという、アメリカ最大のケチャップメーカーの未亡人なのです。もともと彼女は、ハインツ上院議員の奥さんだったんですが、ハインツ議員が飛行機事故で亡くなられて、子連れ同士で再婚したわけです。ハインツ未亡人である今のケリー夫人は、個人資産を600億円近く持っている大変な資産家なのですよ。今回は、どちらもお金持ち同士の選挙になるわけですね。
▼おバカ編集部 そうなんですね。 やはり、ブッシュ大統領は再選されると思いますか?
▼浜田先生 今の流れでは、ブッシュ大統領の方がやや強いですね。何といっても、お金を集める力に10倍の差がありますからね。ブッシュ大統領は、莫大な資金を使って、テレビCMやダウンロードできるゲームを製作したりして、ケリー候補のネガティブキャンペーンを張っているんですよ。ケリー候補者は、言っていることと、やっていることが全然違うと訴えています。
▼おバカ編集部 ブッシュ大統領も必死ですね。 でも、これまで聞いたお話では、確かアメリカの財政はガタガタのはずでしたよね?
▼浜田先生 はい、そうです。アメリカの国家財政自体は、ずっと赤字が続いているのです。しかし、お金を惹きつけるだけの金融政策をとっているので、アメリカ全体の政策としてはうまくいっているのです。「国家の台所」は火の車という現状は事実としてあるのですが、それでも、それを補って余りあるだけのお金が入ってくる現状があるのです。日本からするとこんなに赤字で大丈夫かと心配しますよね。ブッシュ大統領は、貿易赤字や財政赤字があっても、アメリカにはそれを上回る魅力があるのだという強気のキャンペーンを張っています。国の財政を深刻に考えたら、日本人の我々から見ると、そんなノンキなことをと思いますが、アメリカの陽気な国民性が、ブッシュ陣営のキャンペーンを手助けしている部分がありますね。
▼おバカ編集部 つまり、アメリカの好景気はうわべのものなのですね?
▼浜田先生 国民全体から見るとアメリカというのは、そんなに悪くないということになるけれど、見捨てられている中間層は現実に拡大しているわけです。生活保護を受けている人が増えているのも事実ですし、教育の機会を与えてもらえない子供がいるのも事実なのです。でも、今のブッシュ政権は、影の部分に極力、目を向けない、マスコミにも取り上げないように圧力をかけているのですよ。現実を見せないようにして起こしている、幻想の上でのアメリカの好景気というのがあるので、現状をしっかりと把握しておかないとダメですね。アメリカの財政は、危機的状況なのです。累積赤字が40兆ドルで、これはもう天文学的数字で、何百年かかっても返せないぐらいの赤字なんですよ。それにも関わらず、世界のリーダーとして君臨しているのです。それもひとえに、日本からの資金の下支えがあるからなのです。本当なら日本はアメリカに対して強いことを言える立場なのですよ |
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1953年鳥取県生まれ。東京外語大学中国科卒業後、米ジョージ・ワシントン大学大学院政治学博士課程修了。戦略国際問題研究所主任研究員等を経て帰国。現在、国際未来科学研究所代表。また国連大学アメリカ評議会ミレニアム未来研究委員、21世紀の成長企業を探る研究会座長などを歴任。
→主な著書 |
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| あなたが疑問に思っていることをおバカ編集部が浜田先生に取材します。 |

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アウトソーシング
外部(outside)の経営資源(source)を活用すること。外部の専門企業(アウトソーサー)に業務を委託することを言います。 |
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国債
国債は国が発行する債券。償還日(満期日)の額面金額の償還や利払いが国によって保証されています。 |
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貿易赤字
貿易赤字とは、その国で海外の品物がたくさん買われているということです。つまりたくさんの人が海外の製品を買うために、海外にお金を流している状態。 |
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財政赤字
歳出(国の年間の支出)が歳入(国の年間の収入)を超過する財政の状態を言う。 |
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| -編集後記- |
日本はアメリカに都合よく使われているとは思っていましたが、ここまでとは・・・。今、取り沙汰されている年金の問題も含めて、国内の財政もガタガタなのに、アメリカの財政を支えているなんて、すごくショックでした。すぐにアメリカと対等の立場に立って欲しいとは言いませんが、まずは他の国のようにアメリカと交渉を出来るぐらいになって欲しいものです。ビジネスアイデアを生み出すなど、アメリカの良い部分は見習って、日本は、うわべだけの好景気ではなく、本当の景気回復を図って欲しいです。
おバカ編集部 廣田美千代
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