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10月14日 update |

| 公定歩合、ペイオフ、デフレ・・・・。テレビや新聞で耳にする、政治や経済の言葉。でも、皆ちゃんと意味わかってる?今更聞けない用語、けれども知らぬは一生の恥。浜田先生~!おバカ編集部に、愛のご講義を! |
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▼おバカ編集部 先日、新しい内閣が発足されましたが、内閣の顔ぶれって頻繁に変わるものなのですか?
▼浜田先生 総選挙の後に、新しい総理が自分の内閣を組閣するのが一般的ですね。ただ、総選挙がなくても、内閣の顔ぶれが入れ替わることがあります。まぁ、内閣改造というのは、時の総理の気持ち次第というのが大きくて、いつ行わなくてはいけないという決まりがないのです。ただ、過去の事例でいくと、大体1年~1年半ぐらいで内閣改造というのを行っていますね。
▼おバカ編集部 それはどうしてですか?
▼浜田先生 一つには、人気に陰りが出た時に、内閣の顔ぶれを新しくして、人心一新することで国民の支持をつなぎとめたいという思惑が考えられます。また、過去に多かったケースですが、当選回数を5回、6回と重ねている人がでてくると、当然、大臣になりたいという気持ちが生まれてくるわけです。各派閥ごとに派閥の長も、自分のところから大臣を出さないと派閥としての体裁や影響力が確保できないので、定期的に内閣改造を行って顔ぶれを変えてもらいたいという思いもあります。一度、政治の道を志した人にしてみたら、“末は大臣、出来れば総理”という夢や野心があるわけですから、そういう要望を満たしてあげないことには、党内の運営が上手く行かないわけですよね。
▼おバカ編集部 なるほど!大臣も人の子ってことですね。では、今回の内閣改造も党内のそんなニーズから行われたのですか?
▼浜田先生 今回の場合は、小泉総理の意向だと言われています。総選挙が終わって、当初の目標議席数には手が届かなかったのですが、公明党との連立で与党多数を確保できたので、年金問題や、北朝鮮の問題や、イラクの問題などいろいろ言われましたが、小泉総理としては国民の支持が得られたと判断したわけです。そして、永年来の主張であった「郵政の民営化」を任期中になんとかカタをつけたいと思っているわけですね。ですから、今回の内閣改造は、郵政民営化を実現する為に、自分の政策に同調して汗をかいてくれる人を総理の意向で選んだ内閣なのですよ。
▼おバカ編集部 小泉総理がひとりで勝手に決めちゃって・・・という気がしますが。 それに、名前を聞いたこともなかったような方達が大臣になられているような感じ。
▼浜田先生 確かにそうですねぇ。小泉総理の人事は、目玉になりそうな「すごいなぁ!」という印象を与えるような人材を持ってくるというのが通常のパターンなのですが、今回はそれもありませんしね。前回の時には、安部さんのような若くて将来を嘱望されている方や、女性の閣僚を選んだり、民間から選んだりと、サプライズ的な小泉さん独特の人事だったのですが、今回はあまり驚きのない人事ですよね。 世論調査でも、小泉総理がやろうとしている郵政の民営化や、改革には賛成する人は結構いるのですが、新しい内閣の顔ぶれについては、あまり評価しないという人が過半数で、一種のねじれ現象をおこしています。総理の主張していることは、ある程度同調するけれど、それを実行するための顔ぶれとしては、どうもよく理解できないというのが国民の本音ではないでしょうか。
▼おバカ編集部 そんな内閣で大丈夫なのですかねぇ?
▼浜田先生 まぁ、小泉総理の意見に賛成という部分ではある意味、内閣が一団となっているのでしょう。郵政の民営化に関しても、閣議では決定したのですが、党内のきちんとした支持を得ていないわけですからね。自民党の中にも慎重論や反対論が多く、未だにまとまりがとれていないのです。本来であれば、国会で法案を通すにあたって、紆余曲折があるので、いろいろな派閥の人達や、小泉総理の進めている改革に少し距離を置いているような人達も上手く取り込んで、全巨頭体制で取り組むというのが常識的なアプローチなのですが、おおかたの予想を裏切る、自己流で突き進むのが小泉総理の独特の美学というかやり方なのですよ(苦笑)。党内の長老達からも、話だけは聞いてまわったけれど、自分達のアドバイスには耳を傾けてないじゃないかという批判というか不満がたまっているわけです。
▼おバカ編集部 じゃあ、これで本当に郵政民営化が実施されてしまうということですか?
▼浜田先生 今の時点では何とも言えませんが、郵政民営化を行う為の内閣を発足させたわけですから、その可能性は高いですよね。ただ、現在、郵便局には40万人近い方が働いていて、その中には、いろいろな組合もあり、郵政民営化に反対しています。国鉄の民営化の時にも当然、反対があったわけですが、組合の人達を説得するのに10年以上の時間をかけているわけですよね。そういう努力を小泉総理自身は全くやってないわけですよ。小泉総理や、総理の意向を受けた竹中郵政担当大臣は、まず法律の枠組みを作って、その中で民営化の筋道を立てていけば、自然と民との競争の中で郵政のサービスの向上も期待できるというシナリオなのですが、現場で働いている40万の人達の気持ちをつかむには、程遠い状況にあるわけです。それに、肝心なのは郵便局で働いている人達が、本当に民間のビジネスマンとしての意識改革が出来るかどうかです。法律でいろいろな枠をとり払って、コンビニを始めたり、新しい金融機関として民間の銀行と競争するようなことも法律的には出来るかもしれないけれど、郵便局で働いている人達が、ビジネスマンとして新しい顧客を開拓したり、民間の企業や、外国から入ってくる金融機関と競争してやっていけるような意識や、ノウハウを身につけられる仕組みで動いているかというとそうではないですよね。それどころか、郵政民営化反対!と組合はボイコットをしたり、自分達の反対運動に協力してくれる政治家と一団となって、自民党内も分裂しつつあるわけですよ。
▼おバカ編集部 そんな状況の中で郵政の民営化を推し進めるのですか・・・。 「小泉総理が総理としてどうなの? 」と審議するのは無理なのですか?
▼浜田先生 いいえ、内閣不信任案が通れば総選挙が行われます。でも、総選挙で自民党が勝てば、自民党総裁の小泉さんが自動的に再び総理に就任することになります。不祥事やスキャンダルが起きて辞表を出さないといけない場合は別ですけどね。
▼おバカ編集部 内閣不信任案を出されちゃう心配はないのですか?
▼浜田先生 内閣不信任案というのは、野党から出されるものなのですが、不信任案が出されても国会で3分の2の賛成をもらわないと通らないのです。現在は、与野党が一体化していますから、本来は通りっこないのですよ。ただ、自民党の中で反小泉派が多くなって、これだけ党内が割れているわけだから、野党の側からすれば、自民党と公明党の中から反小泉派をとり込んで上手く立ち回れば、内閣不信任案を通せる可能性は高いですね。内閣の中に、いろいろな派閥を上手く取り入れていたらこういうことは起きないのですが、そういう意味ではきわめてリスクが高いのですよ。。
▼おバカ編集部 そもそも、派閥って何ですか?
▼浜田先生 代々、有名なのが田中角栄氏の田中派や、中曽根派、福田派など、お互いが総理総裁の座を狙うために徒党を組んだわけです。自民党の中の票数で選ばれるわけですから、自分が選ばれる為に党内で仲間を作っていたのですよ。当然、お金も必要になるし、派閥の長は経済会や支持団体からお金を集めて、自分のメンバーを増やすためにお金を使っていたという長い歴史があるわけです。
▼おバカ編集部 小泉総理の独断ということは、今の内閣は派閥ないのですか?
▼浜田先生 そうですね、この内閣の顔ぶれをみると小泉総理のお友達って感じですよね。従来ですと、派閥の数の多いところから割り当てていったのですが、今は派閥の意味がなくなっていますよね。以前は、派閥に属していれば、選挙の時などに資金を支援してもらえたので橋本派のように、お金の多い派閥に人が集まっていたのですが、金権体質が批判されはじめ、橋本元総理は、積極的な支援をやめたのです。そのうち、だんだんお金集めが思うように集まらなくなってきたところに、派閥の論理がまったく通用しない小泉総理が出てこられたので、若い国会議員の人達が派閥なんて関係ないやってことになってしまったのです。派閥というよりは、国会議員という会社に勤めているサラリーマン的な意識が強くなっているのです。一本釣りしてくれるわけですから、派閥の中でずっと下積みをする必要がなくなってきて、派閥自体が有名無実化してきているのが現状です。
▼おバカ編集部 そうなんですね。 内閣の役職って、総理が新しく決めることは出来るのですか?
▼浜田先生 はい、小泉総理になってから副大臣という役職を新しく設けています。副大臣制というのを設けて出来るだけポストを増やしているわけですね。大臣ではないですが、今回も古くから親しい山崎拓さんと、前の外務大臣の川口さんを総理補佐官として引っ張ってきています。
▼おバカ編集部 えっ~!!!あの週刊誌を騒がせた山崎さん?!ですか?
▼浜田先生 はい(苦笑)。そういう人しか頼れる人がいないというのは、確かに心配ですよね。山崎拓さんは、総理の全ての相談に乗るという役割だそうです。
▼おバカ編集部 そっ、そうなのですねぇ・・・。 今の内閣の形っていつぐらいからなのですか?
▼浜田先生 戦後ずっと一貫しています。選挙で多数をとった政党が、その政党の総裁を首相にして、当時は派閥均衡でバランスをとって政策運営を行ってきました。自民党の単独が続いていたのですが、それが破綻して自民党単独では多数を取れなくなってしまったので、その都度、連立を組むようになったのです。ある時期、社会党までとり組んで、社会党の村山連立内閣というのが出来たこともあります。今は、公明党と連立を組んでいるわけです。
▼おバカ編集部 昔のやり方がいいと思っている政治家も多いのでは?
▼浜田先生 もちろん、そうです。現に、自民党内の長老派と呼ばれる人達とギャップが生まれているわけですからね。長老派の人達からしたら小泉総理に対して、自分達の意見を全然聞かないじゃないかという感じなんですよ。国民の立場からも、従来のように派閥の均衡の上に出来上がった派閥均衡型の内閣の方が確かに安定はしますよね。いろんな派閥が順番にやっていくので意見もまとめやすいですしね。ただ、そうなると既得権にがんじがらめになって思い切った改革ができないという状況が生まれやすく、そういう中で、国民の政治に対する不信や不満が溜ってしまったのです。その点、小泉総理は自分の考えで、誰にも相談なしに決めていくので、従来の価値観を破壊しているわけです。そこが小泉人気のマジックを発揮している部分でもあるわけですよ。ただ、マジックを使うのはいいけれど、実際に国民が納得できるような成果を出してくれるかどうかが問題ですよね。
▼おバカ編集部 小泉総理は、国民にどう思われるかというのはあまり考えないのですかねぇ?
▼浜田先生 そんなことないですよ。小泉総理はカンが良い方なので、国民にどう思われているかを感じとって、微妙に軌道修正して人気を維持してきたのです。ただ、今は、この任期が総理総裁としては最後になるので、日本の政治に名前を残すという意識が強くなっているわけです。最初は北朝鮮の国交正常化を行おうと、わざわざピョンヤンに2度も行って地ならしをしたけれど、何人かの人達しか帰ってこれず、まだまだ問題が進展しない。北朝鮮問題で名前を残そうと思ったけれど無理になりそうなので、船に乗って初めて北方領土を見に行ったりしました。けれども、霧がかかっていて見えなかったのですよ。小泉総理のこの行動で、来年早々に来日予定だったプーチン大統領が、日本に行かないと言い出してしまって、これもマズイなぁということになり、その次は、国連の安保理の常任理事国に入ろうとニューヨークに行って演説したのですが、さっそく中国から近隣の中国の国民に対して、不信感を抱かせるようなことを平気でやっている国が、国際社会のまとめ役なんて無理だとすげなくされてしまったわけです。唯一、アメリカのブッシュ大統領とは仲がいいのですが、それでも沖縄の米軍ヘリ墜落の事件が起きた時など、日本の警察が現場検証も出来ないような現状ですからね。どこに活路を見出そうかとすると、やっぱり永年主張してきた郵政民営化だということで張り切ってはいるのですが、あまりにもその場その場で、コロコロ変わるから何が本当にしたいのか分からないという意見が多いのです。
▼おバカ編集部 そうなのですね。 でも、郵政民営化を実現する為の内閣を発足させる程、郵政民営化って日本にとって大事なことなのですかねぇ?
▼浜田先生 我々国民からすると、今の日本の現状をみて、郵政の民営化を検討することも大事とは思いますが、郵政民営化が最重要課題であると言われると、ちょっと違うかなぁという気になりますよね。もっと他にも問題があるのではないかなぁと当然考えるわけです。 年金の問題もあれば、イラクの問題、北朝鮮の問題、教育の問題、介護の問題など、深刻な問題が山済みなのに、そういう問題を棚上げしてしまって、郵政民営化をすれば郵便貯金のお金が民間に流れて経済が活性化するという話ですが、そんな絵に書いた餅みたいなことが実際に上手く行くのかなぁと不安になります。現場で働いている郵便局の人の過半数が、民営化に反対している現状なのに、内閣で一致して閣議で通して、後は党内でごり押しして、法律として成立させようというようなアプローチでは、とても成功するように思えないですよね。もう少し国民の側に立った検討が必要だと思います。 |
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1953年鳥取県生まれ。東京外語大学中国科卒業後、米ジョージ・ワシントン大学大学院政治学博士課程修了。戦略国際問題研究所主任研究員等を経て帰国。現在、国際未来科学研究所代表。また国連大学アメリカ評議会ミレニアム未来研究委員、21世紀の成長企業を探る研究会座長などを歴任。
→主な著書 |
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| あなたが疑問に思っていることをおバカ編集部が浜田先生に取材します。 |

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総選挙
衆議院議員の任期満了または衆議院の解散により、衆議院議員全員を新たに選出するために行われる選挙。任期満了による場合は、議員の任期満了の日の、前30日以内、解散による場合は解散の日から40日以内に行われる。選挙の後30日以内に国会が召集される。 |
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与党・野党
内閣を組織している政党が与党で、組織していない政党が野党。自由民主党(自民党)、公明党と保守新党の三党が現在の与党。 |
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連立与党
一党だけで多数派になれず、いくつかの党が協力して政権をとる与党。 |
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| -編集後記- |
内閣改造が行われ、新鮮な気持ちでやる気に満ちた新しい内閣が誕生してくれるのではと、期待していましたが、今回の内閣改造の背景を伺いとても不安に思いました。郵政の民営化実現の為の人事とのことですが、まだまだ他にも問題が山積みなのに、郵政民営化にだけ焦点を絞った内閣組織というのは、少し偏りすぎているのではないかと思いました。国家の将来を左右する問題を検討をしていかなくてはいけない内閣が、同じ意見だけの人材で固めてしまうというのも、とても疑問に思います。
おバカ編集部 廣田美千代 |
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