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12月6日 update |

| 公定歩合、ペイオフ、デフレ・・・・。テレビや新聞で耳にする、政治や経済の言葉。でも、皆ちゃんと意味わかってる?今更聞けない用語、けれども知らぬは一生の恥。浜田先生~!おバカ編集部に、愛のご講義を! |
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▼おバカ編集部 最近、球団買収が大きな話題になりましたが、これも企業買収ってことなのですか?
▼浜田先生 球団買収は企業全体を買収するわけではなく、企業が行っている事業の一部を買い取るというケースです。球団経営も特にパリーグは、球団だけをとってみると全部赤字なのですよ。本体の企業がお金を出してくれているので、成り立っているのです。もちろん企業側にも、球団を持つことでの、企業のイメージのアップや宣伝効果を考えるとお金には換算できない部分のメリットがあるのでバックアップをしてきたわけです。ただ、その企業本体の経営が上手くいかなくなってしまったら、当然、球団を持つことは難しくなってきますよね。
▼おバカ編集部 なるほど、企業の不景気の流れが球団に影響してしまったわけですね?
▼浜田先生 そうです。基本的に日本のプロ野球の世界というのは、アメリカのメジャーリーグや、NBAなどに比べると、スポーツとしてのビジネスが成り立っていなくて、企業の宣伝の一環という位置づけできてしまったので、企業の経営状態に左右されてしまうのです。IT企業の経営者が球団オーナーとして名乗りを上げているのを見ても分かるように、その時代その時代で、力を持っている企業が球団経営するような仕組みになってしまっているわけです。
▼おバカ編集部 なるほど! それでは、企業買収ってどういうことなのですか? ▼浜田先生 最近、話題になっているのは外国の投資家が日本企業の株を買い占めてしまう話や、世間を騒がせた西武鉄道の話などがあります。
▼おバカ編集部 西武鉄道って西武グループですよね?何をしたのですか?
▼浜田先生 西武の堤社長について取りざたされた事件です。本来であれば、西武は上場している企業なので、一般の株主に株を公開しなくてはいけなかったのに、自分の関連企業だけで40年近く株を独占していたのですよ。
▼おバカ編集部 なんでそんなことしちゃったのですか?
▼浜田先生 ことの発端は何十年も前になるのですが、ホテルニュージャパンを経営していた故・横井英樹さんが、一般に流通している西武鉄道の株を、株主総会で発言できるぐらい密かに買い集めたことがありました。株を買い占めた横井さんは、自分の息子を西武鉄道の重役として雇いなさいと言い出したのです。経営に口を出せるだけの株を手に入れているので、会社の経営陣に対して自分の意見を聞かせることが出来るわけです。西武鉄道側にしてみたら、寝耳に水ですよね。このままいくと自分達の思うような経営が出来なくなるので、買い占められた株を買い戻したいと思ったわけです。当然、表向きはそんなことはできないので、当時、政財界に力を持っていた児玉 誉士夫 氏などに間に入ってもらって、横井さんが買った値段より2割ぐらい上乗せした金額、しかも現金で買い戻したわけです。
▼おバカ編集部 2割ぐらい上乗せした金額ってどのぐらいなのですか?
▼浜田先生 当時のお金で14億円ぐらい用意して、プリンスホテルの部室で受け渡しが行われたと噂されています。それ以来、西武は買収される可能性に対してすごく慎重になって、株は身内の関連会社に全部持たせるようになってしまったのです。本来は、上場している企業なので、東京証券取引所で株が一般流通していなくてはいけないのに、虚偽の報告書を毎年提出していたことが今回明るみに出て、上場廃止ということになったわけです。企業買収に対する、過剰な防衛策ですよね。
▼おバカ編集部 買収というとあまり良いイメージがないのですが、 今までも日本で買収って頻繁に行われてきたのですか?
▼浜田先生 そうですね、日本の場合、買収というよりは吸収合併と言って、企業のトップ同士が何度も話し合って、合併することによってお互いのメリットを求めるというケースが多かったのです。少し前にも、第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3つの銀行が合併しましたよね。企業の扱っている製品やサービスを拡張したい場合など、どこかの企業と一緒になることで、より良いサービスができると考えるわけです。この場合も、合併することによってメリットが生まれるという3社間の同意のもと、合併が進められたのですが、広い意味では企業買収という見方もできます。
▼おバカ編集部 企業買収と違って吸収合併というと前向きな感じですよね。 一般的な企業買収ってどういうケースがあるのですか?
▼浜田先生 一般的なケースでは、あの会社は素晴らしい商品やサービスを提供しているけれども、どうも経営陣があまりパッとしないから、自分達が経営をして、もっと大きな利益をもたらそうと考え企業を買収するパターンと、投機の目的で投資家が企業を買い叩き、合理化をして企業の価値を高めてから、高く売って儲ける敵対的買収、TOBと呼ばれるものがあります。企業のことを考えて買収するのではなく、自分達が儲けるための手段として企業を買収するパターンですね。
▼おバカ編集部 投機目的の買収って、そんな簡単にできるものなのですか?
▼浜田先生 簡単にはできませんが、分かりやすいケースで言うと、買収したいと思っている経営者のスキャンダルのようなものをいろいろと調べて、会社の株主からも不満の声をあおり、経営陣を変えざるを得ないような状況を意図的に仕掛けていくのです。当然、スキャンダルが出ればその直後は株価が下がりますから、その際に株を買い占めて、その後、経営陣を刷新して余分な贅肉をそぎ落として、財務体質を改善して株価を上げる。株価が上がったところで安く買った株を高く売って撤退するという感じです。
▼おバカ編集部 何か悪徳ですねぇ・・・。
▼浜田先生 今、日本でもUFJ銀行の取り合いが問題になっていますよね。もともとUFJ銀行を三井住友銀行が買収しようと言っていたのに、途中から東京三菱銀行が名乗りをあげてきてUFJ銀行が東京三菱銀行になびいてしまったわけです。UFJ銀行をめぐる日本の金融機関同士の取り合いが起きてしまったのです。先程もお話したように、こういうケースは今までの日本の企業風土ではあまりなかったことです。
▼おバカ編集部 何でですか?
▼浜田先生 そうですねぇ、まぁ日本人の美徳とでも言うのでしょうか。今までは、仲間うち同士で株の持ち合いをして、長期に渡って皆が繁栄できる方向を目指すという発想が根付いていたわけです。良くも悪くも、短期間で株を売って利益を上げようという発想はなかった。ところが、2年前ぐらい前から企業買収をしやすくなるような商法の改正が行われ、外国企業が日本企業に対して買収攻勢をかける動きが激しくなってきてしまったのです。この流れでいくと、あと2年ぐらいすると日本企業と外国企業の間で、お金のやり取りをともなわない買収が可能になる可能性があるぐらいです。
▼おバカ編集部 えっ~!お金のやり取りをともなわないってどういうことですか?
▼浜田先生 株式による買収です。例えば、現金がなくてもアメリカの会社が、自社の株の評価額で、買収したい日本企業の株を手に入れることが出来るようになるのです。株価の値段で、会社がどのくらい株式資産があるかすぐに分かるので、株の評価額で取引が可能になるという仕組みです。問題は前に勉強したように、日本とアメリカでは為替の差が約100倍あることなのです。これはアメリカ企業の1株で、日本企業の100株買えるという計算になるわけです。これでは、すぐに日本企業の株は買い占められてしまいますよね。また、現金がなくても、相手の企業の資産価値を抵当にいれて、企業の買収を行い、買収した後、儲けたお金で借りたお金を返すという詐欺に近いようなケースも起ります。
▼おバカ編集部 ヒドイ~!日本企業、全部買収されちゃいますよぉー!
▼浜田先生 日本は、島国的な環境ということもあり、あまり厳しい競争にさらされることなく家族主義的な発想で成功してきました。政府の手厚い保護もあったのですが、だんだんと国際的なスタンダードを求められはじめ、企業買収も盛んになってきているのです。今年の前半だけ見ても、日本の企業買収は半年で500件ぐらいあり、その中で100億円以上の買収金額が発生しているものは50件以上もあるのですよ。
▼おバカ編集部 なんとか外国に日本企業が買収されるのを防ぐ方法はないのですか?
▼浜田先生 日本企業の側も、自分達を防衛するためにグループ企業で一体化の体制をとったり、ライバル企業同士でも手を組むなど防御策を考えています。外国企業に買収されないように日本企業同士が、お互いのために企業買収を行うケースも増えてきているんです。
▼おバカ編集部 そうなのですね。 でも、知らないうちに株を買いすすめられちゃう場合は、どうしょうもないのですか?
▼浜田先生 万が一、乗っ取りを目的にした株の買い占めの動きを察知したら、幾つか方法があるんですよ。一番有名なのがポイズンピルといって、乗っ取られる前に自分達の信頼できる人達に、優先的に安く買ってもらうことができる制度があるのです。敵対的な買収攻勢をかけられた時には、受身になる企業は、その権利を発動して信頼できる人達に株を買ってもらうことにより、買収攻勢をかけている人達の株を薄めることができるわけです。その他にも、敵対的買収をかけられて経営陣を入れ替えられないように、経営陣の退職金を、通常の金額より2倍~3倍も高い支払いを約束した内容を契約におりこんでおくこともあります。そうすると買収した側も利益が少なくなるので、簡単に経営陣を入れ替えられないわけです。
▼おバカ編集部 なるほど!買収される側もいろいろな防御策があるのですね。
▼浜田先生 そうですね、ただポイズンピルなどの買収予防策が、これまでの日本の風土に必要がなかったため、まだまだ定着していないのが現状です。敵対的な買収に対する予防策がほとんど取られていないといえるでしょう。例えば、日本を代表する企業であるトヨタ自動車の40%の株を外国の株主が持っていますし、キャノンだって50%、ソニーはすでに50%以上の株を外国の投資家が持っているのが現状です。敵対的な買収をされるということも十分に考えられますよね。もちろん企業買収がプラスに左様する場合もあるのですが、だいたいの場合、経営陣がクビを切られて、過激なリストラが行われ、本来企業が持っていた伝統や顧客との信頼関係がズタズタになるケースが多いのが現状です。日本の企業も、今までの風土や考え方を捨てて、自己防衛するための方策をきちんと考えておかないと生き残れないですね。 |
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1953年鳥取県生まれ。東京外語大学中国科卒業後、米ジョージ・ワシントン大学大学院政治学博士課程修了。戦略国際問題研究所主任研究員等を経て帰国。現在、国際未来科学研究所代表。また国連大学アメリカ評議会ミレニアム未来研究委員、21世紀の成長企業を探る研究会座長などを歴任。
→主な著書 |
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| あなたが疑問に思っていることをおバカ編集部が浜田先生に取材します。 |

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合併
企業が合併を行う場合の方式としては、吸収合併と新設合併とがあり、吸収合併とは、合併の当事者となる会社の一部が解散して他の存続会社に吸収される方式をいう。また、新設合併とは、合併の当事者となる会社の全部が解散して新たな会社を設立する方式のこと。 |
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上場
東証などの証券市場に株式を公開して、一般の投資家がその株式を売買できるようにすること。 |
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日経平均株価
日本経済新聞社が発表する、東京証券取引所第1部上場銘柄の株価水準を示す指標です。算出する際には代表的な225銘柄の株価が採用されており、日経225、日経225種平均株価とも呼ばれています。 |
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| -編集後記- |
外国の企業が日本の企業を買収したというニュースを聞くと、残念な反面、「日本も世界的に認められるようになったのだなぁ」と少し誇らしく思ったりしていました。今回のお話を伺って、日本企業が置かれている状況を知り、日本人の国民性というか、人の良さに危機感を感じました。(もちろん私の無知さにもですが・・・。)日本企業は、戦後から成長のみを目指して頑張ってきたのだと思いますが、世界的に認められる企業が増えたこれからは、企業成長と供に企業防衛にも力を入れていかないといけないようです。追いつけ、追い越せと頑張ってきた日本企業ですが、これからは次のステップ、‘振り切れ‘の時代に突入したのかもしれません。
おバカ編集部 廣田美千代 |
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