鼻がむずむずしてきました・・・

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テレビや新聞で耳にする、政治や経済の言葉。
でも、皆さん、本当に意味わかっていますか?
今更聞けない用語、けれども知らぬは一生の恥。
おバカ編集部のおバカな質問を、浜田先生にお答え頂きます!

第11章

2008年平成20年)6月24日火曜日

北海道洞爺湖サミット【ほっかいどうとうやこさみっと】

▼おバカ編集部
7月7日から始まる洞爺湖サミットが話題になっていますが、この「サミット」って一体何をする日なのですか?

▼浜田先生
はい。サミットとは、G8(日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・カナダ・ロシア)のトップが集まり、毎年開催される首脳会議のことです。
1975年のフランスのランブイエ・サミットから始まり、今年で34回目を迎えます。毎年、開催地は順番に回ってきて、日本は1979年、87年、93年に東京サミット、2000年に九州・沖縄サミット以来、5度目の議長国を務める事になるのですよ。

▼おバカ編集部
世界規模の定例会議ということですね!主要国のトップが集まって、どんな話をするのですか?

▼浜田先生
毎年、経済や社会問題、国際問題を取り上げて会議をしていますが、今回のテーマはズバリ、環境問題です。

地球温暖化の影響は、世界中のいたるところで人々の生活を脅かしています。このままいくと、今世紀末には地表の温度は今より3~4度も上昇すると言われています。すでに南極・北極の氷や、チベット高原といった永久凍土もどんどん溶けて流れ出ていますし、地球は今、危機的状況にあるのですよ。

▼おバカ編集部
それにしても、なぜ北海道なのですか?世界のトップが集まる会議なら、東京のように交通機関や設備の整った都会の方がいいのではないですか?

▼浜田先生
いえいえ。サミットには世界の首脳が集まるため、厳重な警備体制が必要になります。東京のような都会よりも、人里離れた土地の方が、警備面では有利なのですよ。
また洞爺湖は、景観が非常に美しく、人と自然が共生した素晴らしい町です。
そういった意味で洞爺湖は、今回のサミットのコンセプトである【安全・静穏、コンパクトで効率的な開催、環境との共生】のすべてが揃ったイメージ通りの土地なのですよ。

▼おバカ編集部
地元の人たちは困惑しなかったのですか?

▼浜田先生
サミット開催期間は、マスコミや警備も含めて1万人以上の人が洞爺湖に集まりますから、地元への負荷は懸念されていました。それらを極力抑えるため、移動手段を電気自動車にしたり、食事も地元で採れたものを有効に活用し、「3R」を取り入れたエコなサミットを心がけているのですよ。
当初は、北海道サミットに消極的だった北海道知事・高橋はるみ氏も、衆議院議員の中川昭一氏からの後押しを受けて、日本がいかに自然を維持できる国かを世界にアピールしようと意気込んでいるのです。

▼おバカ編集部
なるほど~。そういえば今年は、G8諸国以外に、中国とインドも参加すると聞いたのですが、これはなぜですか?

▼浜田先生
はい、97年に京都議定書が議決された当時、中国とインドはまだ発展途上国でしたが、現在急速に発展を遂げ、CO2排出量も増えているので、見直しが必要なのです。しかし、彼らから言わせると、「自然環境を壊したのは先進国なのに、どうして私たちまで同じ条件でCO2の削減を求められないといけないんだ!」と訴えていて、なかなか話がまとまらないのですよ。

▼おバカ編集部
確かに、中国やインドのような後進国にとっては、これからまだまだエネルギーは必要ですよね。

▼浜田先生
そうなのですよ。しかも今、世界の人口はどんどん増え続けていて、世紀末には100億人をも超えるといわれています。このまま温暖化が進んでいけば、食物を生産できる環境ではなくなり、人口が増えているのに食糧が減るという、最悪の事態に陥ってしまいます。実際に食をめぐる争いは、中東や南米で既に勃発しているのですよ。

▼おバカ編集部
確かに、お腹が空くとイライラするし、食べ物の恨みは怖いですもんね。

▼浜田先生
その通り(苦笑)。世界中の食糧が足りなくなるということは、世界中の人々が、不安定な精神状態に追い込まれてしまうということです。それがエスカレートすれば、世界のあちこちで暴動が起こったり、最悪の場合、テロや戦争にまで発展する恐れだってあるのですよ。

▼おバカ編集部
それは怖いですー!日本が世界や環境のために何か出来る事ってないのですか?

▼浜田先生
もちろんありますよ。日本は、工場から排出されるCO2を吸収したり、汚水を綺麗に浄化するといった、世界に誇れる環境技術を持っています。大気汚染や水の汚染のせいで傷だらけの地球にとって、ある意味お医者さんのような役割なのですよ!

▼おバカ編集部
スゴイぞ、日本!それは今回のサミットを機会に、ぜひとも世界中にアピールしたいですね!

▼浜田先生
そうですね。日本には四季折々の変化があり、自然の恵みを受けて生活をしているので、他のG8諸国とは少し違った意識で環境問題を捉えていますからね。世界の人々にも、自然との関わり方を考え直してもらえるきっかけになってくれればいいですよね。

けれど、日本も安心してはいられませんよ。日本では、コンビニやレストランに行けば、好きな時に好きなだけ好きな物を食べることが出来ますが、何と年間2000万tもの食糧を廃棄しているのですよ。

▼おバカ編集部
えぇ~!そんなに食べ物を粗末にしているのですか!それでは世界に申し訳が立たないですね…。

▼浜田先生
そうなのですよ。しかも、海外の輸入食材がどんどん減少している上に、日本の自給率も低迷していますから、当然、日本人だって食糧を失う恐れがあるのです。そうならない為にも、恵まれている今の環境に甘んじることなく、ライフスタイルを改善していく努力が必要なのですよ。

また最近は、環境問題だけでなく、原油高も問題になっていますよね。物価が高騰すれば当然、物は売れず、経済は発展していきません。そうやって、世界が直面している課題はどんどん複雑化していっているのです。一つの問題だけを克服すれば解決するというわけではないというのが現状なのですよ。

▼おバカ編集部
何だか、自分が住んでいる星なのに、これじゃ悲しすぎますよ(涙)。

▼浜田先生
そうですね。10年あるいは20年前から、地球は少しずつ悲鳴を発していたのでしょうけれど、我々はそれに気づいていなかったのですね。

人の手によって自然環境を破壊していったにも関わらず、それをまた人の手によって改善していけるなんていうのは、人間の勝手な言い分なのですよ。しかも、アメリカや中国は、科学や人間の力で自然や宇宙をコントロール出来るといった思い上がりがあるためか、ハリケーンや地震といった形でしばしば自然界からの逆襲を受けています。自然に生かされているという意識でいないと、我々の生活なんてあっという間に吹き飛ばされてしまいますよ。

▼おバカ編集部
今すぐ何とかしないと大変です!ところで、サミットで話し合って決まった内容は、いつ頃から具体的に動き出すのでしょう?

▼浜田先生
実は、これには拘束力がないので、全世界、必ず実行に移さなければいけないといった決まりはないのですよ。あくまで「地球のために新しい取り組みをしましょう!」という呼びかけなのです。

環境問題は人類すべてが真剣に取り組んでいかないといけない問題です。が、全人類66億人すべてがゴミを減らしたり、CO2を削減しようといった意識を持てるかは、なかなか難しいでしょう。環境問題をわが子のように思えるような意識の改革が、今回のサミットで、広く多くの人に考えてもらえるきっかけになるといいのですが。

Profile 浜田 和幸(はまだ かずゆき)浜田 和幸先生
1953年鳥取県生まれ。東京外語大学中国科卒業後、米ジョージ・ワシントン大学大学院政治学博士課程修了。戦略国際問題研究所主任研究員等を経て帰国。現在、国際未来科学研究所代表。また国連大学アメリカ評議会ミレニアム未来研究委員、21世紀の成長企業を探る研究会座長などを歴任。
浜田先生へ質問!
あなたが疑問に思っていることをおバカ編集部が浜田先生に取材します。
※ご投稿頂いたご質問は、編集部で検討し取材させて頂きます。
知っツモ WORD
洞爺湖ってどんな所?
「洞爺」の語源は、アイヌ語でトヤ(湖水に面する土地が良く肥えた丘)から来ている。
3R(スリーアール)
2000年に導入された、ゴミや廃棄物を極限に抑えるための基本的な考え方。
1.Reduse
(リデュース:ゴミを減らす)
2.Reuse(リユース:再利用)
3.Recycle
(リサイクル:ゴミの再資源化)
京都議定書
1997年に京都市で行われた地球温暖化防止京都会議にて議決。主な目的としては、先進国におけるCO2やメタンなど、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減を求めるもの。しかしながら、CO2排出量 世界一のアメリカや、急速な発展を遂げている中国やインドが調印していないことが問題視されている。
これまで学んだこと
[日本経済&世界情勢を学ぶⅡ]
第29回 「中国経済【ちゅうごくけいざい】」 第28回 「デフレⅡ【でふれ・Ⅱ】」
第27回 「日航再建問題【にっこうさいけんもんだい】」 第26回 「普天間基地移設問題【ふてんまきちいせつもんだい】」
第25回 「国債【こくさい】」 第24回 「政権交代【せいけんこうたい】」
第23回 「衆議院議員総選挙【しゅうぎいんぎいんそうせんきょ】」 第22回 「東京都議会議員選挙【とうきょうとぎかいぎいんせんきょ】」
第21回 「鳩山由紀夫【はとやまゆきお】」 第20回 「2016年夏季五輪招致【2016ねんかきごりんしょうち】」
第19回 「政治献金【せいじけんきん】」 第18回 「国家公務員制度改革【こっかこうむいんせいどかいかく】」
第17回 「ガザ地区【がざちく】」 第16回 「景気【けいき】」
第15回 「バラク・オバマ新大統領【ばらく・おばましんだいとうりょう】」 第14回 「金融危機【きんゆうきき】」
第13回 「福田康夫【ふくだやすお】」 第12回 「原油高騰【げんゆこうとう】」
第11回 「北海道洞爺湖サミット【ほっかいどうとうやこさみっと】」 第10回 「チベット問題【ちべっともんだい】」
第9回 「暫定税率【ざんていぜいりつ】」 第8回 「アメリカ大統領選挙【あめりかだいとうりょうせんきょ】」
第7回 「山田洋行【ヤマダヨウコウ】」 第6回 「小沢一郎【オザワイチロウ】」
第5回 「裁判員制度【サイバンインセイド】」 第4回 「内閣総理大臣 【ナイカクソウリダイジン】」
第3回 「FX【エフエックス】」 第2回 「日本年金機構 【ニホンネンキンキコウ】」
第1回 「北京オリンピック 【ペキンオリンピック】」


[日本経済&世界情勢を学ぶⅠ]
第22回 「10年後の日本」 第21回 「増税」
第20回 「企業買収」 第19回 「内閣改造」
第18回 「郵政民営化」 第17回 「アメリカ経済 2」
第16回 「アメリカ経済」 第15回 「上場」
第14回 「新貨幣」 第13回 「海外支援」
第12回 「1円企業」 第11回 「高速道路」
第10回 「株式」 第9回 「税金」
第8回 「りそな銀行」 第7回 「通貨」
第6回 「国連」 第5回 「デフレ」
第4回 「有事法案」 第3回 「年金」
第2回 「竹中 平蔵」 第1回 「ペイオフ」
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