
今、Fe-MAILが注目、話題、期待するアーティストにインタビュー。
恋、仕事、挫折、ファッションなどなど・・・。
さて、どんな素敵な話が飛び出すでしょうか。

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「大人になりきれない子供心みたいなものは、ずっと持っていたいとは思いますね」(KO-ICHIRO)昨年デビュー10周年を迎え、今月19日に2年ぶりのアルバムとなる『STAY or SHINE』をリリースするR&Bバンド「Skoop On Somebody」。ヴォーカルのTAKEさん、ドラムのKO-HEYさん、そしてキーボードのKO-ICHIROさんの3人に、今回のアルバムのこと、大好きなブラックミュージックについて、たっぷり語っていただきました。
――まずは、「STAY or SHINE」という、このアルバムタイトルですが。これには、どんな意味合いを込められたんでしょう?
TAKE:「思いつきです(笑)。以前、Save Our Soulsというアルバムを出しまして、略すと(バンド名同様)S.O.Sになるんですよね。それで、自分たちの節目となる作品には、S.O.Sと名を打ったほうがいいんじゃないかと。シュガー・オア・ソルトとかバカなことも考えつつ(笑)、ひらめいたのが「STAY or SHINE」。だから、意味ありきで作ったタイトルではないんですよ。僕としては、ここに留まるか、壁を乗り越えて輝くか、そんな意味合いを込めましたが、ただそれを押し付けるのはイヤなんですよね。言葉って発する側のものではなくて、受け取る側のものだと思うから」 ――音楽を通じて伝えたいことなども、割と受け手にゆだねるというか、間口を広くしておきたいという風に考えていらっしゃいますか? TAKE:「そうですね。以前は、これはこう聞いて欲しいとか、これはこうなんだと決め付けていた時期もあったんですが、じゃあ自分が昔、音楽を聴いていてどうだったかと振り返ってみると、違うんですよね。ソウルバーなんかでマスターにワーッとウンチク語られて、お前わかってねぇなと言われたこともあったけど、歌詞の意味が半分以上わからない英語の歌でも、泣けたりするんですよ。それは、やっぱり言葉以上のものがあるからだと思うんですね。そういうのは言葉にできないし、たぶん言葉にしないほうがいい。それが音楽のセクシーさだと思うし。だから、僕も自分たちの音楽に対して、そうした理屈とかウンチクをすすんでつけたくはないですね」 ――三人ともブラックミュージックが原点なんですよね。皆さんが高校生や大学生の頃、ちょうどブラックコンテンポラリーが大流行していた時期だと思うんですが、三人それぞれ、お好きなアーティストは違いますよね? ブラコン・ファンとして、その出会いや変遷をぜひお聞かせください。 KO-ICHIRO:「僕はスティービー・ワンダーがきっかけです。歌と鍵盤楽器の演奏、それから彼の作る曲、すべてを含めて、彼の世界が僕の音楽の入り口でした。そこからモータウンレーベル(*ブラックミュージックを中心としたレコードレーベル)の音楽を聴き始め、マーヴィン・ゲイやアッシュフォード&シンプソンなんかを聴くようになって。で、彼らのルーツがゴスペルだと知って、今度はコンテンポラリー・ゴスペルに行きました。今ではもちろん、いろんなジャンルの音楽を聴きますし、聴くようにしていますけど」 TAKE:「僕はものすごい天邪鬼な人間で(笑)、流行ものに抵抗があるくせに憧れていたんですよね。だから流行り終わった後に、こっそり聴いていたかな。ただ僕の場合は、マーヴィンの歌で泣いたことはないけど、ダニー・ハザウェイの歌では泣けるんですよ。なんでかわからない。でも、それはたぶんいい悪いじゃなくて、受け手側の問題なんですよ。どちらも素晴らしい音楽なわけだから。そういう意味では、今でも僕が日本で一番尊敬するシンガーは甲本ヒロトさんなんですけど、僕にとって甲本さんの音楽っていうのは、絶対裏切らないんです。やっぱり泣ける。 その感性で聴くから、実はあまりジャンルの選り好みはしていなくて、ストリート・スライダーズのカバーもやっていたし、オフ・コースで泣いたりもしていました。ただ、ある黒人女性アーティストのコンサートに友達に誘われて行った時、正直、アーティストの歌には一ミリも感動できなかったんだけど、そのバックコーラスに背筋がビーンときて動けなくなって泣いたんですよね。それで、本格的に黒人音楽っていうのを追いかけるようになったところ、たまたま大阪ミナミのクラブで歌っていたサム・ジョーンズっていうゴスペルシンガーに出会ったんです。その彼がダニー・ハザウェイのテープをくれて、それを聴いてまた泣き…。その繰り返しですよね。好きなものはたくさんあるけど、泣けるか否かという価値判断で行くとそこなんですよね」 KO-HEY:「ブラックミュージックっていうとマイケル・ジャクソンですね。ほんとそう思います。中学の時に初めて聴いて、マイケルの曲を作っている人とか彼のアルバムをプロデュースしている人とか、マイケルの周辺の人たちが手がけている音楽をどんどん聴くようになりました。そこにクインシー・ジョーンズやバート・バカラックがいて、彼ら以前と彼ら以後で、本当にアメリカの音楽が違うんですよね。すごい影響を与えている。もちろん、彼らは影響を与えてやろうと思ってやってるんじゃなくて、一生懸命作ってはるだけなんだろうけど(笑)、結果として影響を与えてしまった。そういう偉大な人の音楽を聴くと、たとえ四畳半の部屋にいても海辺にいても、どっかに連れて行かれるんですね。多感な時期には持って行かれまくって(笑)、どうしてこんなものが作れるのか、どうやったらこんなもんが奏でられるのかわからなくて、それが僕にいろんな音楽を聴くきっかけを作ってくれました。そういうオリジナルな人たちに単純、素直に感服いたしますねぇ。なんでこんなにグワー泣いてるんだろうってね(笑)」 ――とはいえ、例えば、ブラックミュージックのバラードの歌詞は日本語に訳すと、どうも気恥ずかしい感じで、そのままでは日本に持ち込めない部分はありますよね? TAKE:「それは僕らもわかります。例えば、女の子が好きだっていう時に、向こうの人のようにバァーンと来られても、ええ~?! みたいな(笑)。そこは、やっぱり「Brown Eyed Soul feat. JIN」(*「STAY or SHINE」収録曲)じゃないけど、目の茶色い人(日本人)の感じ方っていうのがあるわけで。でも、僕はスーツを着たり、デュエットする時に俺が俺が…ではなくて、相手の女性シンガーを立たせる歌い方をしたり、そういう大人の色気があるソウル・マナーっていうのがとても好きなんですね。「俺、ボーカルゥ~!!」って甲高く叫ぶのではなく(笑)、シルキーな歌、スモーキーな歌が好きだし。そういうソウル・マナーは、自分の一生のテーマにしていきたいと思っています。 ただ、確かに日本人の僕らがそのままやってもワナビー(*Want to Beの略。外見だけ真似して本質がないこと)なだけなので、そこはやっぱり自分たちの等身大のドキドキワクワク感を歌っていきたいと思っています。アメリカで歌っていた時も、「お前たちのソウルはどこなんだ?」と言われたことがありますし、そういうのは僕ら三人が三人とも経験していて、僕らの感じるドキドキ感をどうしたら日本に伝えられるんだろうっていうことは、ずっとこの10年間、試行錯誤してきましたよね」 ――例えば、今回のアルバムでもメロウな曲には切ない歌詞が多いんですが、こういう切ないっていう感情は英訳しにくいものですよね。これは、自分たちのソウルという一つの答えなんでしょうか。 KO-ICHIRO:「うーん……たぶん僕らがキュンとする音楽が好きなんですよ。僕らがキュンとしないものは届けたくないっていうのはあるかもしれないです」 TAKE:「切ない曲を作ろうと思って作っているわけではないんだけど、でもさっき言ったようにR&Bやソウルは好きだけど、あっちのマネをするだけではカッコ悪いっていう強迫観念みたいなのはあって、それをちゃんと消化してから届けようというのは、デビューしてからずっと心がけていますね。だから、自分たちがリアルに好きなものと日本のメジャーマーケット、というか、CDを作るというのはそういうことだから、その二つをシェイク・ハンドさせる一つの共通項というか、ポイントが、「切ない」ってことかもしれないですね」 ―― 一方、今回のアルバムではアップテンポのものも多いんですが、完成してみて、その消化具合はいかがですか。 TAKE:「そうですね。さっきの「Brown Eyed~」とか「Set me free」とか「Splash」とかは、僕らは決してマニアックなものではない、ポピュラーなものができたと思っていて、それは僕らの好きなソウル音楽が血となり肉となり自然に出てきたものじゃないかなと。「Set me free」とか、僕らは松本(*KO-ICHIROさんの苗字)ハウスと呼んでいるんだけど(笑)、借りモノではない、自分たちの新しいハウス、気持ちのいいハウスもできたと思っています。狙ったわけじゃなかったんですけど、今回は三人の個性が色濃く出て、それが作品に反映されましたね」 ――今回は、他の方とのコラボレーションも多いですよね。例えば、その「Set me free」は古内東子さんが作詞を担当されていますが、一緒にお仕事をされてみていかがでしたか? KO-HEY:「古内さんには、シングル(*2月20日リリースの「Shining Days」)でも作ってもらったんですけど、言葉にメロディーが乗っているというか、何しろ強いんですね、お言葉が(笑)。僕は「Splash」を書いたけど、そういう濃いというか、辛らつな言葉を書いても、一つの曲としてまとめ切れないんです。古内さんはさすがだと思いましたよね」 ――三人の中で、役割分担というかキャラ分担っていうのはあるんでしょうか? KO-ICHIRO:「うーん…なんとなくは決まっているかな。TAKEはアイデアマン。考えてきたことをみんなに問題提起する人ですよね。KO-HEYは、音楽人としてドラムだけでなく、すごいいい曲を書くんです。例えば、こういうお題目でっていうコンペがあった時に、彼は全然そのお題目に沿っていないものを作るのに(笑)、それが採用されることがあって、音楽に妙な説得力があるんですよ」 TAKE:「まぁ平たく言うと、KO-HEYは人の話聞いていないよね(笑)」 KO-ICHIRO:「で、僕は一番まともな人です(笑)」 TAKE:「まぁ自分でまともという人に、まともな人はいないよね(笑)。バンドっていうのは、3人が調整してバンドってわけじゃないんですね。KO-HEYはめいっぱいKO-HEYで、KO-ICHIROはめいっぱいKO-ICHIROで、俺はめいっぱい俺で、三人がそれぞれ三人のままでありつつ、いい役割分担が自然にできている感じはします」 ――先ほど、セクシーとか、ドキドキワクワク感とおっしゃっていましたけど、音楽を創っていく上で、そうしたセクシーさを自分の中で失わないように意識されていることはありますか? (一同シーンと沈黙) KO-HEY:「ドン引きされるかもしれないけど……、めちゃめちゃスケベーでいることじゃないですかね(爆笑)。そういうのがなくなる時期だってもちろんあるわけですけど、そういう時は自分が寂しくなりますもん。「なんやねん、このイケテない俺は。俺もっとスケベでいてたいわ」みたいな(笑)」 TAKE:「ヘンな話だけど、夕焼けを見ながら、すごい幸せそうな顔をしているハワイのおばあちゃんとか見たら勝てないなと思う。スケベっていうのをね、アドレナリンの量に例えるとすると、夕陽を見て悦に入ってるってすごいスケベだと思うんです。正直ね、僕も、この間、京都の古いお寺(東寺)の門を見て、これ、すごくいいなぁと思って、そんなことを思う自分はヤバイのかとも思いましたけど(笑)、年齢とともに同じ景色を見てても、見方も変わってくるわけで、いわゆるスケベじゃなくても、別の何か代用されたものに何か感じてるのなら、それはそれでエロチックだと思いますね」 KO-ICHIRO:「言葉にするって難しいなって、今聞きながら思ってたんですけど、やっぱり年齢とともに、好奇心とか、ちょっとした探究心とか、ひらめきとか、そういうものに対してだんだん腰が重くなっていきがちじゃないですか。行動力とかバイタリティーとか。でも、そういう大人になりきれない子供心みたいなのはずっと持っていたいなとは思いますね」 |
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「Shining Days」 2007年から続くS.O.Sのシングルは、バラードで邁進中! 今作は、「さよならが生まれた場所」「アンセリウム」に続く第3弾シングル。「Shining Days~ドアの向こうには キミがいる~」の他、古内東子さんが作詞を手掛けた「人魚の恋」、「風待ち」の3曲を収録。初回限定版のみDVD付き。初回限定版 1,500円/通常版(CDのみ)1,223円(SME Records) | |
![]() S.O.Sがデビュー10周年を越えて新たな決意をこめて贈る2年ぶりのオリジナルアルバム。3月19日リリース。このアルバムに先駆けて2月20日にリリースされたシングル「Shining Days」やスウェーデンのコーラスグループThe Real Groupとのコラボレーション曲「All For Love~愛こそすべて~」など全13曲収録。初回限定盤のみボーナストラック収録、DVD、スペシャルフォトブック付き。初回限定盤3,800円/通常盤(CDのみ)3,059円(SME Records) |