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今月の Pick up アーティスト
今、Fe-MAILが注目、話題、期待するアーティストをインタビュー。毎月紹介していきます。
恋、仕事、挫折、ファッション・・・、どんな素敵な話が飛び出すでしょうか。


This month Pick up ARTIST
#25 藤原竜也
interview
profile
藤原竜也 TATSUYA FUJIWARA
1982年埼玉県生まれ。蜷川幸雄演出「身毒丸」の主演オーディションでグランプリ受賞。1997年同作品でロンドンの舞台に立ち、国内外で喝采を浴びる。その後数々のTV、映画、舞台に出演、賞を総なめに。2003年21歳で史上最年少の「ハムレット」(蜷川幸雄演出)でハムレット役を演じ紀伊国屋演劇賞他を受賞。現在NHK大河ドラマ「新選組!」で沖田総司を好演。
役者としてのターニングポイントはシェイクスピア作品でした


12月4日、東京・日比谷の日生劇場で蜷川幸雄氏演出の舞台「ロミオとジュリエット」の幕が開けました。ロミオ役を演じている藤原竜也さん(22)はいま、人気実力ともに若手俳優の最高峰のひとり。昨年の「ハムレット」(演出・蜷川氏)に続きシェイクスピア作品はこれで2度目。今回全公演のチケットが発売1時間後には完売したそうです!
インタビューでお会いした藤原さんは・・・。とらえどころのない美しさと妖艶さ、セクシーさ、それとは対極にある少年っぽさを合わせ持つ素敵な素敵な男の子。最近では映画『ムーンライト・ジェリーフィッシュ』で初めての汚れ役やくざ役にも挑戦して、俳優としての新境地を開きました。そして!忘れてはならないのが、今年の大河ドラム「新選組!」で演じた沖田総司役!凛々しくて、ピュアで、清潔感があって、めちゃくちゃかっこよかったですよね。それにしても!藤原さんは質問すると瞬時に答えを返してくれ、口にする言葉がそのまんま原稿になるというぐらい頭のいい人でした。その理解力と素直さ、チラっと見え隠れする反骨精神にホレボレします。さすが天下の蜷川さんがほれ込んだだけのことはある役者さんでした。

Fe-MAIL(以下Fe)-今年一年、新選組お疲れ様でした。もう収録は終わられたとのことですが、いかがでしたか?

藤原(以下F)-脚本家の三谷幸喜さんの才能が台本を通してバンバン伝わってくるドラマですよね。なぜここでこういうセリフを吐けるのだろうか、こういう気持ちを出せるのだろうかって、想像もしてないような本が書ける天才だと思いました。

Fe-ドラマで共演された若手の役者のみなさんとすごく仲良しだってお聞きしましたが・・・。

F-それはもう、本当にそうでした。みんながまるで新選組のメンバーそのもののような感じで。ただ新選組はどんどんどんどん暗い方には進んでいますけど、現場は凄く明るくていい関係でしたね。騒がしいっていうか。中村勘太郎が先にオールupしたときなんかみんなで集まって、飲み明かしました(笑)。

Fe-藤原さん、けっこうお酒いける口ですか?

F-ええ(笑)たとえば翌日仕事がない日なんかは、夕方から飲み始めて朝までとかね、平気です。でも、新選組のメンバーと飲んでいたときは、よくいじめられていました(笑)。山本耕史さん、山本太郎さんの間にはさまれたときは、青あざが出来ます(笑)。でもほんとにね、みんな最高の関係だったと思いますよ。なんかね。山本さんとか香取さんとかで飲むんではなくて、局長、副長とかと飲んでるって感じで。

Fe-どんなところへ飲みにいかれたのですか?

F-(笑って)ふつうの居酒屋さんですよ。僕らがみんなで押しかけると店員さん、みんな驚いてましたね(笑)。

Fe-店員さんになりたかった!(笑)。さて、蜷川さん演出の今回の舞台ロミオとジュリエットについてお聞きしたいのですが、先にハムレットを演じられたんですよね?

F-ええ。ハムレットはちょうど一年前、去年12月にやりました。普通は逆なんですよ。年齢的にもね。ロミオやってからハムレットなんですけどね。ただ、蜷川さんがロミオはあとでも出来るけど、ハムレットは21歳のおまえとやりたいということで・・やらせていただいたんですけれど。

Fe-ハムレットやってからロミオっていうのは演劇の世界からいうと特殊なんですか?

F-そうですね。ハムレットを成功させたからこそ出来るロミオの演技というのもあるし。だからこれは演劇界ではちょっとした事件ですごく面白い形だなって思います。

Fe-どんな風にハムレットに挑戦されたのですか?

F-大変でしたね。ハムレットを21歳でやるということで、プレッシャーがかかりました。あれだけの長セリフは絶対にこなせないのではないかと・・・。ハムレットの苦悩を表現するには、若すぎるだろう、無理だろうとかね。心配する人の方が多かったと思います。それをね、蜷川さんは賭けに出てくれたんですよ。世界でいちばん若いハムレットをやろうって。そこに意味があるんだと。それで僕はねものの見事にプレッシャーを跳ね飛ばすことが出来た。とにかく自分のハムレットを演じられたと思っています。そして、ハムレットってなんか若いんだっ!って証明できたこともうれしいです。それはね、蜷川さんの才能だと思うんです。

Fe-特にどの部分で苦労しましたか?

F-何が大変かっていうのは言葉ではうまく説明できないんですけどね。なんかこうたとえば一行のセリフを一週間かかってケイコしたり。蜷川さんはとにかくいい加減なことではすまされないですからね。3時間半の舞台で、俳優もハムレットと同じように一緒に成長しなければいけないとおっしゃって。それがすごく大変でした。ものすっごいエネルギーがいるわけですよね。

Fe-そうなんですね。でもそれだけに得たものも多かったのでは?

F-ハムレットを経験していちばん大きかったことは、たとえば僕はこの仕事をやるべきなのか、やめるべきなのか。ここに行くためにはこれを棄てよう・・とかっていう選ぶ力がついた。それはハムレットの芝居を経験したからですよね。あと細かい芝居が出来るようになったことも大きいかな。僕にとっては役者としてターニングポイントになる作品でした。

Fe-そんな演技力が今回のロミオとジュリエットでも生かされているんですね?

F-ええ。そうだとうれしいです。見てのお楽しみです。

Fe-シェイクスピアについてはどうですか?

F-そのへん蜷川さんの計算なのかどうかわからないのですが、最初に寺山修二やって次に三島由紀夫やって、唐十郎やって、そしてシェクスピアが21歳できて。これらをこなしていなければ、出来なかった芝居、できなかったハムレットってあるなあとつくづく思いますね。なんかね、全てはシェイクスピアにかかっているっていう気がしなくもないんですよ。そのあたりが、蜷川さんのうまい計算なのではないでしょうか。

Fe-藤原さんにとって蜷川さんの存在は?

F-あそこまで物事を見るレベルが高い人って僕あんまり出会ったことがなかったんです。だから5分、10分一緒にいるだけですごく勉強になりますね。蜷川さんは現実を受け入れないというか、常に戦い続けている人なんです。カッコいいですよね。いつまでもぜったい妥協しないっていうところが。

Fe-ではちょっと仕事の話を離れて恋愛感などをお聞かせください(笑)。藤原さんの理想のタイプは?

F-昔はね、よく雑誌なんかを見てると「好きになった人がタイプです・・」とかいうのがあって、何言ってんだ、バカやろうとかって思ってたんですが(笑)。
最近、そういうことってあるなあって思いだした。そう思いません?(と逆に質問される)

Fe-でも女性に求める基本的な理想ってありますよね?

F-なんだろうなあ。たとえば京都の人で着物が似合って、みたいなね。そういうのはあります。京女って惹かれますね(笑)。それと僕が女性に求めるのはやさしさだとか、気遣いだとか、言葉づかいだとか、そういうものです。楽しけりゃいいっていうのもあるけどね(笑)。

Fe-では最後に藤原さんがいまの仕事をする上で大切にされていることって何でしょうか?

F-TVや舞台や映画を見ているとね若い俳優さんで素晴らしい方がいっぱいいらっしゃるんですね。名前は誰とかは言えないんですが、そういう人たちを見ていると僕、素直に嫉妬を覚えますね。刺激も受けますし。彼たちはこんなにいい顔してる。あの人たちが持っていて、自分に足りないものはなんだろうって、そういうものをいつも必死で探していたいです。だから常に危機感をもって仕事をしていきたい。それといまたとえばロミオとジュリエットの舞台に立ってるんですが、ここでやってることを守っていくことも大事だし。本当に幸運なことにいい俳優さん、先輩方に囲まれていますのでその人たちを見ながら刺激を受けながらやっていきたいなって思っています。遊ぶときは遊んでね(笑)。

Fe-今日は本当に素敵なお話聞かせていただきありがとうございました!


■公演情報
<東京公演>
公演日:12月4日(土)~28日(火)
(開演時間は公演日による)
会場:日生劇場
席種・料金:S-10000円 A-7000円
※未就学児童は入場不可。
一般発売日:9月4日(土)10:00AM
<大阪公演>
公演日:2005年1月15日(土)~23日(日)
(開演時間は公演日による)
会場:シアター・ドラマシティ
席種・料金:指定-11500円
※未就学児童は入場不可。
一般発売日:10月23日(土)10:00AM

文・取材/松澤壱子


これまでのインタビュー
#62 石丸幹二 #61 加藤ローサ
#60 西島秀俊 #59 フットボールアワー
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